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永代供養墓で逢いましょう

横浜にお住まいのSさまより、富山市内のお寺の墓地にある先祖のお墓をしまい、市内の永代供養墓に改葬したいというご相談をいただいた初夏。

 

その際、墓じまいとは別で、施設に入られているお一人さまのお兄さまについて、こんなご相談をいただきました。

「もう余命わずかな兄を、先にその永代供養墓に納骨していただくことは可能でしょうか?」

 

墓じまいについては、まず墓があるお寺に相談しないといけません。しかし、そのお寺のご住職が高齢のため体調を崩されて入退院を繰り返していることもあり、墓じまいの条件が整う前にお兄さまがお亡くなりになってしまうかもしれないということでした。

 

ご両親が眠るお墓は近々、墓じまいをすることになるので、どうせなら同じ永代供養墓に先に兄を納骨することができないかというご相談。

 

改葬先の候補である永代供養墓を管理されているお寺に相談してみると、納骨しても大丈夫だということでしたので、Sさまのお兄さまがお亡くなりになってからしばらくすると、お兄さまのお骨が届き、Sさまに代わって富山市佛照寺さんの永代供養墓に納骨させていただきました。

お骨壺と一緒に届いたロウソクとお線香
お骨壺と一緒に届いたロウソクとお線香

そして、墓じまいについての話がようやく進み始めた9月。
お墓の確認とお寺とのお話しのために、Sさまご夫婦が富山にいらっしゃるので、先に納骨したお兄さまの永代供養墓に手を合わせに行きたいということで、永代供養墓にご案内させていただきました。

墓参りのあとは永代供養墓を管理されている佛照寺さんに伺い、ご住職にご挨拶がてら本堂を見られ、「ここにおまかせして良かった」と安心されていたので、こちらもホッとしました。

 

実は、Sさまは4人兄弟の末っ子で、本来であればお墓のまもりびとになるはずではなかったのですが、若くして亡くなった兄弟、結婚されなかったお兄さまなどが先に逝かれ、お墓を継ぐことになったそうです。

 

Sさまの息子さまは長野にお住まいということで、Sさまのご家族も富山にはもう墓参りに来るだけとなっていましたが、あと何回来れるかを考えるようになり、墓じまいをして改葬することにされたしだいです。

そして今日。
お墓の解体工事が終わり、引き取ってきたお骨を永代供養墓に改葬させていただきました。

お兄さまが納骨されたのは真夏の暑い日でしたが、あれから約3ヶ月が経ち、すっかり涼しくなった秋の日。

お経の間、二匹の赤とんぼが永代供養墓の石に止まっていましたが、ご住職が扉に鍵をかけた途端、空に飛び立っていきました。

 

この二匹のとんぼは、もしかすると数十年ぶりに息子さんに会えたご両親だったのかな、などと思っているそのとき、墓の向こうの針葉樹の上に降り立った鳥が、大きな鳴き声をあげました。

 

まるで、S家のご先祖の納骨法要が無事に終ったことを告げたかのように。