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墓じまいがもたらす新しい縁-つながり

お客さまの代行をしたことで出会った縁

九州地方のお客さまより、富山市内の境内墓地にあるお墓を墓じまいして、市内の別のお寺の永代供養墓へ改葬したいというご依頼がありました。
菩提寺には永代供養墓や納骨堂がないため、別のお寺へ改葬されることになったのですが、ご本人さまが体調を崩しておられるため、富山に来県されることがむずかしく、富山でやらなければならないことを代理でさせていただいたのが今回の仕事です。

ご本人さまは、菩提寺へ墓じまいの相談をされ、永代供養墓がないということで、改葬先の永代供養墓をインターネットでお探しになり、その後、富山市役所へ改葬の手続きについてお問い合わせをされ、お墓に納骨されているご遺骨それぞれに対しての改葬許可申請書交付の手続きをとられました。
その際に、お客さまに代わって、菩提寺と市役所へ赴き、お手続きのお手伝い、改葬先寺院との連絡などをさせていただきました。

手続きが済むと、今度は墓前法要となります。
法要は菩提寺のご住職と一緒に、私も代理で立ち会わせていただきました。

法要後は、改葬先であるお寺の永代供養墓への納骨法要のお立会いをし、ご先祖さまのお骨の最終先を見届けさせていただきました。


こうしてお客さまに代わり動いて感じたことは、
これまでにはない「縁がつながった」という感覚です。
本来は、すべてお客さまがされていたはずのことを、私たちが途中から代理でさせていただくことで、お客さまにつながっている地縁が私たちにバトンタッチしたかのように、新たな縁がつながった感じがしました。

今回の事例でいえば、もともとお墓があったお寺、そして改葬先の永代供養墓があるお寺の住職さま方と出会い、今の時代の流れについてお話しができたことがそうですね。

佛照寺の永代供養墓
佛照寺の永代供養墓

お墓が建つあの町との地縁

また別の事例では、お墓が建っている地元との縁のつながりです。これについては私が勝手に感じたものになりますが、その墓地でお客さまのお墓を探しているときに出会った数々の戦没者が眠っているお墓から、その町の歴史に興味がわき、調べたことが自分の新たな知見となりました。

まとめ

これまでのお墓といえば、施主やその家族にとっての地縁、血縁、俗縁がつまっているものでした。そして、これらの縁が時の流れとともに変化し、絶たれてしまう、つまり「墓じまい」となるときには、実はまた新たな地縁、知縁、仏縁が生まれているような気がするのです。

 

とくに、墓じまいをして、寺院の納骨堂や永代供養墓に合葬する場合は、今回の事例のように、新たな仏縁で結ばれて納骨されます。
そしてその縁は、ご遺骨をとおして私たちにも何らかの見えないカタチとしてつながっているように感じています。それは、まさにお骨が運んでくれた縁かもしれません。

墓じまいは、これまであったつながりが消えてしまうような感覚が大きいかもしれませんが、やり方によっては、また見方によっては、新たなつながりが結ばれるとも言えます。
なぜなら、そこには必ず墓じまいに関わる「人」が存在しているからです。